BIS GROUP 感染症対策

制作ガイドライン

1. 目的

本マニュアルは、株式会社ヴィス(以下、当社という)の新型コロナウィルス等感染症リスクの常態化に対応し、今後の当社制作業務における新しいスタンダードを定め、感染リスクを低減し、関係者が安心安全な状況で制作を行えることを目的として制定するものである。

2. 本ガイドラインの見直し

本ガイドラインは、日本政府が示す方針に合わせて、内容を調整し定めるものとする。また、日本アド・コンテンツ制作協会(JAC:以下JACと呼ぶ)から発表される規範・ガイドライン、「内閣官房新型感染症対策」サイトを参考にし、作成する。(https://corona.go.jp/

3. 本ガイドラインの適用

当社においては、本ガイドラインをスタンダードとして利用するが、案件毎に広告主や、広告会社の方針、ガイドライン等の規範を踏まえて、調整を行いながら対応する。
本ガイドラインは、ヴィスグループ社員の行動規範として位置づける。
本ガイドラインに記載ない事項については、前項にて記述しているJACから発行され、感染症の状況に応じてフェイズごとに改訂される各種規範「感染予防マニュアル」「再開ガイドライン」「withコロナ制作業務実施ガイドブック各版」に則り、実施を行うこととする。

4. 当社における基本的な対応

ヴィスグループ社員は、制作現場に関わらず、すべての業務に際して以下の対応を基本とするものとする。

a) 業務実施前には検温を行い、高熱(37.5℃以上)など、感染症の疑いがある者は、自宅にて待機する。

b) 9:00~10:30など出勤で交通機関が混雑する時間帯は避け、時差出勤を推奨する。

c) 出勤者は7割減を目標とし、テレワークを推進する。(出社は最大で週3日以内に留め、20時までの就業を心がける)

d) 20時以降の勤務については、上長・担当プロデューサーの指示、もしくは了解を得る。

e) 撮影・制作において20時を超える場合は

  • その必要性の再確認
  • スタッフ・広告会社・クライアントへの相談
  • リスケジューリング

等を、関係者と相談を行いながら、了解を得て進める。

f) マスクの着用の推奨。

g) 手洗い、アルコール消毒、除菌ジェルなどを利用し、感染防止に努める。

h) 社や施設の入口、執務室入口に消毒用アルコールを設置する。

i) 施設内のドア、手すり、エレベーターのボタンなど、人が多く接触する部分の毎朝の清拭は外部業者へ依頼し行っているが、日中については、出社した社員各自が積極的、且つ定期的に消毒作業を行うよう努める。

j) 打合せはオンライン会議、それ以外の共同業務もリモート(テレワーク)で行うことを原則とする。

k) 大人数(20名以上)での会議、会合(セミナー・懇親会等)の開催・参加は原則禁止とする。

l) 社内外(クライアント・その他取引先・社内)問わず、業務上の会食の開催・参加は5名以内の最少人数とする。6名以上は原則禁止。(止むを得ず実施しなければならない場合は、コロナ委員会に問合せること)プライベート会食(家族、社外の友人等)については、感染対策に十分注意すること。

m) 海外渡航、国内出張は原則禁止とする。実施が必要な場合は上申を行う。

n) プライベートに於いても、緊急事態宣言発出時、まん延防止等重点措置の公示時においては 県境を跨いでの旅行(特に宣言、公示がされている地域への)などは慎むこと。

o) 遊戯施設、カラオケ店など、3密の度合いが高い施設への出入りは禁止とする。

また、感染症対策の基本的な日常動作として、他人を思いやるマナーと衛生管理について、以下の点を留意し実施するものとする。

p) パブリックスペースおよび会議室の利用について

  • A~Dの各会議室
  • オープンスペースのテーブル、椅子
  • カフェスペース

上記ファシリティに関しては、使用者、若しくは予約者、担当プロデューサーの誰かが以下のことを実施する。

  • 使用後に必ず、各場所に備え付けの薬剤でテーブル、ドアノブの拭き掃除を行う。
  • 機材や、備品は元の状態に戻す(原状復帰)
  • 飲み物、食べ物、ごみ等をテーブルなどに残さない。
  • 薬剤やペーパータオル等が不足している場合は、利用者が、使用前or使用後に共通の保管場所から必要量の補充を行う。

総務は上記、共有保管場所・ファシリティへの薬剤、ペーパータオル等の設置を適宜確認し、不足している場合は補充を行う。

5. 業務実施ルール

5.1 基本的な考え方

人との接触を6割減らすという考え方を基本に業務を分散し、リモートで行える部分はリモートにて行うことによって、接触機会を減らしていくこととする。
移動の機会も極力減らし、移動する場合は、3密(密接・密集・密閉)を避け、感染防止の自衛に努めることとする。

5.2 企画作業/打合せ

a) リモート環境での打合せを基本とする。

b) リアルに集合を行う場合は、最少人数・最短時間での実施とし、場合により、スタッフの入れ替え・時間差での業務を行う。参加者には、健康面での参加条件を事前に通知し、事前・当日に適合チェックを行い、リスト(健康チェックシートへの記入)にして一定期間保管を行う。「ソーシャルディスタンシング」「換気励行」等の安全衛生事項について主催者運用ルール、参加者ルールを定め、遵守をお願いする。

c) 入室前の手洗いの励行、全員マスクを持参し着用する。

d) 社や施設の入口、執務室入口に消毒用アルコールを設置し、手の消毒を行う。

e) 会議室の席は、1席分空ける等の距離を取った着席とする。

f) 1時間に1回程度の、定期的な換気を行う。

g) スタッフィング時に渡航歴を確認し、感染地域から帰国し、2週間以上未感染でいることを参加の条件とする。

h) 高齢者・未成年の参加、多数出演、地方ロケ等、感染の影響を考慮し、企画内容を精査する。

i) 「食べカット」「飲みカット」等を要する企画は極力避けるようにするが、実施を行う場合は衛生監修スタッフの適切な指導の下で行うようにする。

5.3 ロケーションハンティング/ロケ

a) リモート環境での現場チェックや事後メールでの確認を基本とする。

b) 参加者全員マスクを持参し着用する。

c) 集合時に健康チェックシートへの記入を行い、参加資格を確認する。

d) 最少人数での実施とする。

e) 移動の車両内では近接せずに席を空けて着席する。(コミューターで収容できる人数でも余裕を持ってマイクロバスへの変更を行う)

f) 短時間での実施とする。(事前に行先を最小限に絞る)

g) 車両乗降時にはアルコール消毒を行う。

h) 都道府県県境、海外渡航に関しては避けるようにする。

5.4 オーディション/フィッティング

a) リモート環境でのチェック及び最少人数で実施を基本とする。

b) 入室前の手洗い/全員マスクを持参・着用する。

c) 社や施設の入口、会場入口に消毒用アルコールを設置し、手の消毒を行う。

d) 集合時に健康チェックシートへの記入を行い、参加資格を確認する。

e) 1時間に1回、定期的に換気を行う。

f) 時間に余裕をもったタイムスケジュールでの実施を行う(多数での待機をさせないため)

g) 乳幼児/小中高生/高齢者/基礎疾患を持つ出演者のリアルでの参加は極力避けるようにする。

h) 時間を短縮するため、プロフィールや過去出演資料を活用し効率的な審査を行う。

5.5 撮影

a) リモート環境でのクライアント・広告会社チェックを基本とする。

b) 入室前の手洗い/全員マスクを持参・着用する。

c) スタジオや施設の入口、解錠入口に消毒用アルコールを設置し、手の消毒を行う。

d) 参加者には、健康チェックシートへの記入を義務づけ、参加できる条件に当てはまる場合に撮影に参加できることとする。シートは記録として撮影終了後1年間保管する。個人の健康に関するプライバシー性の高い個人情報であるため、本人の同意を取得し(健康チェックシートに記載)安全に保管することとする。

e) 現場での頻繁なアルコール消毒を実施する(ドア、ドアハンドル、トイレ、電気スイッチなどの定期的な消毒。メイク道具、音響機器の頻繁なアルコール消毒。メイク、スタイリスト、録音部はキャストに触れる前と後に手を必ず消毒する等)トランシーバーなどの機器も消毒したテーブルなどに機材を置き、使う本人のみが必要機材を触るようにする。(共用とせずに、必要人数分、機器を用意する)

f) 最小人数での実施を行う。

g) 建込時、本番時でも分散作業をする等をし、大人数が集まらない工夫をする。(「のべ50名以下(1日)」「同時・同所に10名以下」「スタジオ内の撮影の人と面積比は4平米に1人」を目安とする)

h) 1時間に1回、定期的に換気を行う。

i) 個別性・密閉性の高い容器での食事・軽食・菓子の提供を行う。

j) 上記の配布時、使い捨てビニールグローブを使用する。

k) 撮影中に気分がすぐれなくなった場合、直ちに当社担当者に知らせることとする。

l) スタッフの共有設備・撮影機材の使用前後に、設備・機材の消毒を行う。

m) 実施する撮影の内容に応じて「衛生監修スタッフ」「安全管理者(セーフティオフィサー)」「看護師」「清掃・消毒専門事業者」等、安全に撮影を行うためのスタッフを参加させることとする。

n) 撮影日及び撮影後の打ち上げは原則禁止。やむを得ず実施する場合は、コロナ委員会に問合せること。その場合に於いても、感染対策に十分留意し、打ち上げへの参加者の選定については、感染した場合の業務実施を考慮し、メンバーを選定すること。

5.6 ポストプロダクション/仕上げ

a) リモート環境での試写を基本とする。

b) 入室前の手洗い/全員マスクを持参・着用する。

c) 社や施設の入口に消毒用アルコールを設置し、手の消毒を行う。

d) 1時間に1回、定期的に換気を行う。

e) 集合時に健康チェックシートへの記入を義務づける。

f) 最小人数、短時間での実施とする。(リアル参加者が複数になる場合には、同時・同所に3~5名以下を目安に、個別のポスプロ/箱も独自人数制限基準も考慮して人数をコントロールする)

5.7 移動/移動手段

a) 移動の機会は最小となるように努める。必要な場合は、「3密」を避けるように移動を行う。

b) 公共の交通機関を利用する場合は、混雑する時間帯を回避するようにする。回避が難しい場合は、前泊を行うなど、交通機関をできるだけ利用しないための方策を実施する。

c) 密集度合いが上がらないように、「タクシー」「ロケ用車両」「自家用車両」を活用するようにする。(タクシー・自家用車は、運転手を含め最大4名。ロケ用車両は、隣接しないように乗車を行う)自家用車、自転車での移動は、安全を保ち、事故等の発生に備え、損害賠償保険に加入する。

5.8 食事/ケイタリング

a) 従業者・スタッフへの食事提供は、極力行わないように務めるが、場所等の事情により困難な場合は、個別のパッケージによる食事を準備する。(シェアプレートの食事を行う場合は、配膳担当者がマスク、手袋を装着して、食器等を含め配膳を行う)配布は、マスク、ゴム手袋等を装着したスタッフが行う。ケイタリングのスタッフと、撮影関係者の接触は、距離をおいて行うこと。

b) ランチテーブルも10人以下で、密接を避け、座るスペースを確保する。テーブル同士が隣接しあわないように(最低1.5メートルの間隔を確保)設置を行う。レイアウトの都合で、近距離にて向き合ってしまう場合は、飛沫感染を防ぐための、透明なパーテーションを設置する。

c) 会食においては、社の業務、プライベートにおいても、原則行わないものとする。やむを得ず行う場合には、上長の承認を得るほか、「換気がよい」「座席間の距離が十分確保されている」「アクリル版が設置されている」「混雑していない」一定の衛生管理基準を満たしている、東京都感染防止徹底宣言ステッカー(レインボーマーク)掲出の店を選択し「食事は短時間ですませる」「深酒をしない」「大声を出さない」「会話の際はマスクを着用する」「人数は4名までとする」などの感染リスクを下げることを意識すること。

5.9 健康・現場衛生管理者(ヘルス・オフィサー)

撮影現場においては、キャスト・スタッフの健康・安全、衛生管理を行う健康・現場衛生管理者(ヘルス・オフィサー)を任ずる。ヘルス・オフィサーは、キャスト・スタッフの感染リスクを最小化し、安全な環境を作り出すことに尽力する。当ガイドラインに記載されている事項を的確に実施するための管理、監督を行うものとする。

5.10 必要備品

リモートワークを現場で実施するため、感染リスクを低減するための備品を用意する。

a) ストレスなく、外部通信ができるためのスペックをもったモバイルPC

b) 画面共有や映像を共有しながら音声の欠落などなく通信できるための通信機器(5Gの機器の利用等)

c) 予備のマスク、状況に応じて防護能力の高い特殊マスク、防護服、透明フェースシールド、透明パーテーション、安全廃棄袋等の医療関連器具

d) 消毒液、手袋等の医療消耗品

e) 非接触体温計、サーモグラフィなどの、体温測定器

f) 空気清浄機・換気扇などの空間の空気を循環させ、クリーンに保つ機器

g) 屋外撮影の場合、熱が上がる、気分が悪い等の体調を崩した方を、隔離・休養いただくための、テント

h) 屋外撮影の場合、キャストが一般人と接触しないための、個別簡易トイレ

i) データを外部からでも安全にデータを一時保管できるオンラインストレージ

6. 安全のための費用の考え方

上記に記された安全確保のための改革、新たな取り組みについては、業務をより安全、効率的にしていく機会と前向きに捉えるが、一方で新たな投資、追加の費用が発生する。ゆえに必要な費用として、制作見積の要件として明記し(注意書きや、色分けを行うなど)クライアントへ分かりやすく説明し、理解を求めていくこととする。

 

制 定 日 :2020年 6月1日
最終改訂日:2022年4月12日
株式会社ヴィス 代表取締役 小林 昭司